中華人民共和国は1日、建国60周年の国慶節(建国記念日)を迎え、北京中心部の天安門広場では午前10時から祝賀式典が開催された。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
祝賀行事の焦点は、建国50周年の前回から10年ぶり、1949年の建国以来では14回目となる軍事パレード。
<英語にて解説:これまでの軍事パレード>
最新鋭兵器を公開し、装備のハイテク化を国内外に誇示するとともに、国威発揚で胡錦濤国家主席(中央軍事委員会主席)の権威固めを狙う思惑もある。
軍事パレードに登場した52種類の主要装備は全てが国産で、このうち90%が初公開だという。
注目を集めたのは第2砲兵(戦略ミサイル部隊)のミサイル計108基。
最大の目玉となった新型の大陸弾道間ミサイル(ICBM)「東風31A」は射程が1万キロを超えるとみられ、米国東海岸への到達が可能になる。
《「米の大半が射程圏内の新型ミサイル」について英会話》
射程が1500〜2000キロで、日本の大半を射程に収める巡航ミサイル「東海10」も登場。
早期警戒管制機「空警2000」や戦闘攻撃機「殲11B」なども披露された。
中国は各国が軍縮を進めているにもかかわらず、経済成長を背景に1989年から21年連続で2ケタの伸びを続ける国防費を装備の充実にあててきており、今回の軍事パレードにその一端が表れた。
[「中国の急速な軍拡」を英会話/ディベートのテーマとして]
ただ、最新装備の公開が国際社会の「中国脅威論」を一層刺激するのは必至だ。
胡主席は天安門楼上での演説で「中国は社会主義があってはじめて救われ、改革開放があってはじめて発展できる」と述べ、共産党による一党独裁の正当性を強調するとともに、ケ小平氏から引き継いだ改革開放路線の継続を訴えた。
《「改革開放路線への転換」に関して英語にて解説》
確かに中国のこの60年の発展はめざましかった。
外貨準備高はすでに世界最大で、今年は貿易額でも世界一になる見通しだ。
名目の国内総生産(GDP)は来年日本を抜き、世界2位になる可能性がある。
[「中国の経済力の躍進」を英語論文のテーマとして]
しかし、急成長の影で貧富の格差拡大や官僚腐敗などの矛盾が噴出している。
祝賀式典では、軍事パレードに続いて18万人が参加する市民パレードやマスゲームが実施された。
08年春からチベット自治区や新疆ウイグル自治区などでチベット族やウイグル族の抗議活動が続いていることを受け、国内の56民族の融和や団結をアピールする内容となった。
<英語論説:中国の少数民族問題>
首都北京ではテロや暴動を懸念して厳重な警戒態勢が敷かれた。
中国当局が動員した治安要員は民間の警備ボランティアを含め約150万人で、北京五輪の100万人態勢を大きく上回った。
会場周辺に一般市民は近づけず、沿道の建物は窓の開放も禁じられた。
[「中国当局の徹底した警戒ぶり」を英会話のトピックとして]
空前の厳戒態勢は、建国60周年を迎えた中国が抱える社会矛盾の深刻さをかえって際立たせることになった。
<英会話/ディスカッション:中国が内包する社会矛盾>
「所得格差などの矛盾を放置したまま民衆の不満を封じ込め、安定を宣伝する従来の手法は限界に近づいている」と指摘する声もある。
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