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TOEIC・TOEFL・英検の功罪 (1/2)
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国内3大英語検定TOEIC(R)・TOEFL(R)・英検について論じます。
受験者の一助になれば幸いです。 (注: TOEIC、TOEFLはエデュケーショナル テスティング サービスの登録商標です)
TOEICの功罪
かつては英検が文字通り英語検定の代名詞でしたが、今や社会人の間ではTOEICが国内で最もポピュラーな検定となりました。
TOEICが普及したのは、国産の英検とは異なり、純然たるイングリッシュテストであるが故で、ネイティヴ的視点を携えた国際標準の英語に日本人を誘う潤滑剤の役割りを果たして来たという点において大いに評価されるべきでしょう。
しかし、これに加え、安価な受験料とスピード採点という手軽さも普及の理由として挙げられ、この手軽さが検定を様々な点において簡略化する原因となり、大きな問題を生み出しているのです。
つまり、TOEICは、「読む」「書く」「聞く」「話す」の全てではなく「読む」「聞く」のみの検定であること、また、実際に英字を記述しなくてもよいマークシートであることに難ありと言えます。
TOEICが、「読む」「聞く」のみの検定であることについては、「読む」能力をテストすれば「書く」能力は自ずとわかり、「聞く」能力をテストすれば「話す」能力が自ずとわかると解説されていますが、実は、これは日本人には当てはまりません。
ヨーロッパの言語と全く異なる言語を用いる日本人が言語形成期(0〜10歳時)を過ぎてから英語を学ぶにあたり、「書く」ことが出来なければ「話す」ことは出来ず、「読む」ことが出来なければ「聞く」ことは出来ない筈です。
つまり、日本人にとっては、「書く」「話す」という能動的な能力が一つの同じ方向を示し、「読む」「聞く」という受動的な能力がもう一つの同じ方向を示すものとなる筈です。
これに対してTOEICでは、「読む」「聞く」という受動的な能力のみをテストするので、TOEICで高得点を取ることが出来ても「書く」「話す」という能動的な能力に長けているということにはならないのです。
しかし、それでもTOEICが日本でまだ目新しかった頃、受験者にはいわゆる「傾向と対策」など知る術がなく、TOEICの受験は殆ど在るがままの実力にて為されていました。よって、「読む」「聞く」および「書く」「話す」の能力に今日ほど極端に不自然な隔たりは存在しなかったのです。
ところが、TOEICが社会人において最もポピュラーな英語検定となり、TOEICのスコアが履歴や人事考課において相当重視される今日、最早、在るがままの実力で受験するなどということは有り得ず、試験攻略のための「対策」に誰もが躍起になるのです。
つまり、受験者は試験対象ではない「書く」「話す」を無視し、対象の「読む」「聞く」のみの学習に終始するのです。また、マークシートの弊害で、元より答えの用意された選択問題に強くなるだけで、実際に仕事で必要な英語運用力が身につかない、やもすれば、英単語のスペルさえも覚えないということになってしまうのです。
「TOEICで900も取ったのにうまく話せない、仕事で使えない」
― 昨今よく耳にしますが、原因はこの異常な試験対策が生み出す「読む」「聞く」および「書く」「話す」における能力的アンバランスにあるのです。
これを省みて、今や、真の実力養成なくしてTOEICの高得点は無意味である、と痛感すべきときです。
とは言っても、社会がTOEICのスコアを偏重し、実力よりもスコアが先行してしまう以上、これに迎合せざるを得ないとの反論が聞こえて来そうです。
しかし、賢明な企業なら、新人の採用や人事考課においてTOEICのスコアは参考にしても、それだけで英語力を評価することはありません。また、背伸びして取得したスコアで評価されても、実際に英語を用いて仕事をする際、その信用は瞬く間にもろく崩れ落ちてしまうことでしょう。
最近、TOEICにもスピーキングとライティングのテストがオプションで加わり注目を集めています。これがオプションではなく必須となることに期待します。
単にスコアのための検定ではなく、「検定のために学習することが結果として真の実力養成につながる検定」
― TOEICがそうあることを願わずにはおれません。
TOEFLの功罪
(以下、TOEFLはCBTについて述べていますが、当学院のカリキュラムは iBTをはじめ全タイプに対応!TOEFL換算)
TOEICが社会人対象の検定であるとすれば、TOEFLは学生対象であり、主にアメリカやカナダの大学・大学院に留学する際に必要とされます。
全問がマークシートのTOEICに比べ、TOEFLには詳細かつ確実に英語力をテストするという優れた面があり、好感が持てます。
しかし、リーディング等のトピックは人文科学、社会科学、自然科学等が多く、専門的でない限り特にトピックに制限を設けないTOEICに対し、受験者が学生であることに配慮した出題傾向と言えます。
この学生用トピック故に、幅広く英語を用いる必要のある社会人にTOEFLは不向きと言え、TOEICにはない良さが有りながら、TOEICの代用にはならないのが実に残念です。
さて、近年導入されたコンピュータ式(CBT)はそれまでのペーパー型とは異なり、新たに受験方法から覚えなおす必要さえあります。
とは言っても、やはり試験攻略のための「対策」は最低限にして、真に実力養成をはかるに勝るものはありません。
特に、アメリカの大学入学を確実に果たすには、コンピュータ式(CBT)で少なくとも213、旧ペーパー型で550ものスコアが要求され、これは単に「対策」だけで取得できるスコアでもなく、真に実力養成をはかることが結局は目的達成の早道と言えます。
また、アメリカの大学に留学しても困らないよう事前に英語力をテストする検定において、小手先の受験テクニックで誤魔化したスコアを取っても意味を為しません。
真の実力養成が、いわゆる「傾向と対策」のために歪められるべきでないことは、「TOEICの功罪」でも述べた通りで、全ての検定について望まれることです。
ところで、「傾向と対策」と言えば、コンピュータ式(CBT)の導入に伴って新たに加わったライティング(課題作文)ですが、何と「傾向」どころか課題(作文のトピック)そのものが公開されているのです。
とは言っても、ライティングの課題は185題も提示されており、この中から1題のみが出題され、それについて英語で作文を書くというもので、「対策」は容易ではありません。
しかし、185のトピック全てにおいて、内容を十分に練り、英作文においては出来れば良き指導者の添削指導を受けながら学習し、検定の本番においてどのトピックが出題されようとも既に頭の中にある英文がスラスラと書けるようにしておく
― このようにすれば「対策」は完璧です。
これまで「対策」を批判してきた筆者が、逆のことを述べているとお思いかもしれませんが、TOEFLのライティングに関しては、「検定のために学習することが結果として真の実力養成につながる検定」であるが故に、敢えてこれをお勧めするのです。
この185題の「対策」を是非ともやり遂げて下さい。
勿論、大変な努力と時間を要しますが、これは、それだけの価値のある非常に有意義な学習なのです。
これを、「単なるライティング原稿の丸暗記、実力養成とは無縁の学習」などとは思わないで下さい。
文法や文構成の理解なくして185題もの原稿を丸暗記できる筈がありません。185題の「対策」をこなすには、アカデミックかつ真摯な学習が要求され、この「対策」を成し遂げた暁には、語彙力、文法力、また、それらを統合した英作文力において、驚くほどの実力が付いているのです。
「TOEICの功罪」で述べた通り、「書く」ことが出来なければ「話す」ことは出来ない
― 逆に言えば、「書く」ことが出来れば「話す」ための基礎が出来あがる訳であり、この英作文力の養成は高尚なスピーキングにつながって行くのです。
英会話を長らく習ってもブロークンの日常会話レベルから抜け出すことの出来ない人は、この185題について、ひたむきに取組んで下さい。大変な努力の末に勝ち得たスピーキング能力は、確かな英作文力に裏付けられ大いに輝くことでしょう。
こう考えると、ライティングのトピックを敢えて公開し、とは言っても、185題もの多くを受験者に学ばせるよう仕組んだ計らいは、意図してかどうかは別として、とにかく素晴らしい。
今後この試験方法が他の検定にも取り入れられるよう願わずにはおれません。
TOEIC・TOEFL・英検の功罪(2/2)へ つづく
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