日本列島は16日も発達した太平洋高気圧に覆われて気温が上昇、岐阜県多治見市で午後2時20分に、埼玉県熊谷市で同42分に40.9度に達し、1933年7月25日に山形市で記録された40.8度の国内最高気温を74年ぶりに更新した。
<英語にて解説:最高気温ランキング>
ほかに埼玉県越谷市(40.4度)、群馬県館林市(40.3度)、岐阜県美濃市(40.0度)でも最高気温が40度以上になるなど、関東・東海地方を中心に25カ所で過去最高を記録した。
《「気温の40度超え」について英会話》
連日の猛暑で、8月に入って史上最高気温を観測した地点は100カ所になった。
太平洋高気圧が猛威を振るい始めた15日、群馬県館林市で国内としては3年ぶりに気温が40度を超え、観測史上7位タイ(当時)となる40.2度を記録するなど、全国43地点で史上最高となった。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
16日に入るとさらにヒートアップした。
気象庁によると、35度以上の猛暑日は70年代までは全国各地で年平均1日程度だったが、80年代後半から増加し、近年は70年代までの約3倍になっている。
国内で40度以上の気温が観測されたのは昨年までで12回あり、うち9回が90年代以降の観測だ。
[「猛暑日の増加」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
猛暑の直接の原因は勢力を増した太平洋高気圧が日本列島を覆い続けたことだ。
背景には、東太平洋の赤道付近で海水の温度が下がる「ラニーニャ現象」がある。
ラニーニャが発生すると東から西に吹く貿易風によって暖かい海水が西太平洋に集まる。
その結果、フィリピン東海上で大気の対流活動が活発になり、太平洋高気圧が発達する。
<英語論文:ラニーニャ発生時の気象>
最高記録を更新した熊谷市と多治見市は、ともに熱しやすい内陸部にある。
《「内陸部の気候」に関して英語にて解説》
熊谷では北西からの風が山を越えて乾燥した熱風に変わる「フェーン現象」も影響した。
一方、多治見は高気圧の中心が近くに居座ったため局地的に高温になったとみられる。
記録的な酷暑で、高齢者を中心に熱中症とみられる症状で病院に運ばれる人も急増した。
[「熱中症対策」を英会話のトピックとして]16日は東京都内だけで過去10年間で最多の161人が救急搬送され、6都府県で計12人が死亡した。
体温の調節機能が衰えている高齢者は部屋の中でも熱中症になりやすいので注意が必要だ。
猛暑のおかげで、夏物の特需が広がっている。
今月に入りエアコンや扇風機などの販売台数が急伸し、一部量販店では夏物の処分セールを見送る動きも出てきた。
食品・飲料や衣料・雑貨などの盛夏向け商品も好調だ。
一方、野菜の一部では生育への悪影響が懸念されている。
暑さが続くようだと出荷が減少し、値上がりする可能性もある。
<英語記事:猛暑の農作物への影響>
新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電所が停止し、電力不足も心配された東京電力だが、この日の供給能力にはまだ余裕があった。
オフィスや工場の多くが休業するお盆休みと重なったためだ。
東電では、経済活動が平常に戻る20日以降、電力需給が最も厳しくなると予測している。
《「電力供給不安」について英会話/ディスカッション》
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