24日、第19回冬季五輪・ソルトレークシティ大会は当地のライス・エクルズ競技場で閉会式を行い、17日間の日程を終えて幕を下ろした。
21世紀最初の五輪は、不正採点やボイコット騒ぎ、ドーピング違反による金メダル剥奪など後味の悪さが残る大会となった。
《「後味の悪さが残る」について英語表現の工夫》
今大会は米同時テロの影響で、競技会場に武装した州兵が立ち並ぶ空前の警備体制が敷かれる中、7競技78種目に、史上最多78の国・地域から約2530人の選手が参加した。
<英会話/ディスカッション:米同時テロの五輪への影響>
日本が獲得したメダルは銀1、銅1の計2個。金5個を含む計10個を獲得した前回の長野五輪から大きく後退した。
金メダルなしに終わったのは、銅1個だった88年のカルガリー五輪以来4大会ぶり。
[「日本選手の不振」を英会話のトピックとして]
地元米国は空前のメダルラッシュで、過去最高の13個を大幅に上回る34個のメダルを獲得した。
《「米国選手の躍進」に関して英語記事》
金メダル数はドイツが12個で長野大会以来のトップの座を守り、ノルウェーが11個で続いた。米国は10個で3位だった。
今大会は判定や採点を巡り抗議やスポーツ仲裁裁判所への提訴が続出した。
発端はフィギュアスケート・ペアで審判に圧力がかかっていたとして、国際オリンピック委員会(IOC)がロシアに続く2位だったカナダにも金メダルを与えたことだ。
<英語にて解説:フィギュアでの不正採点疑惑>
これを引き金に判定への不満が噴出し、フィギュアだけでなく、スピードスケート・ショートトラックの妨害行為の判定やフリースタイルスキーの採点でも抗議が相次いだ。
ショートトラック男子1500メートルでは、1位でゴールした韓国の選手が判定で失格となり、2位の米国選手に金メダルが転がり込んだ。
〔英会話表現による言い換え〕
大会終盤にはロシアが「選手が公正な扱いを受けていない」と怒り、競技のボイコットまでちらつかせ、韓国も一時は閉会式のボイコットを口にした。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
結局、ボイコットは避けられたが、平和の祭典が国同士の感情的対立を生み出す事態となった。
「微妙な判定はすべて米国に有利」と映った背景には、米国一辺倒の大会の雰囲気がある。
開閉会式では米国民向けの愛国的演出が目立ち、競技会場はUSAコールであふれた。
入場券の販売数は冬季五輪新記録となり、テレビも記録的な高視聴率が続いた。
[「愛国五輪」を英会話/ディベートのテーマとして]
IOCは最終日に、スキー距離の大物選手ら3人をドーピング違反で摘発、2人の金メダルを剥奪した。
尿検査から検出されたのは、まだIOCの禁止薬物リストになかったダーベポエチンだ。
これをリスト外関連物質として摘発したのは、IOCのドーピングに対する強い姿勢の表れといえる。
《「深刻なドーピング汚染」について英会話/ディスカッション》
アフリカなど冬季五輪になじみの薄かった国々からの参加選手が増えた大会でもあった。
長野五輪でクロスカントリーに初出場したケニアの選手に感銘を受けて、カメルーン、ネパール、コスタリカなどから選手が集まった。
<英語論説:冬季五輪参加国の多様化>
「白人主体の五輪」といわれた冬季五輪も様変わりを見せ始めている。
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