経済協力開発機構(OECD)は7日、03年に実施した国際学習到達度調査(PISA)の結果を発表した。
今回はOECD非加盟国11カ国を含む41カ国・地域の計約27万6千人の15歳を対象に、数学的応用力、科学的応用力、読解力の3分野について、義務教育終了段階の知識や技能の実生活への応用力を評価するテストが行われた。
《「学力の国際比較」について英語にて解説》
PISAは加盟国を中心に32カ国が参加した00年からスタートした。
03年調査は2回目で、日本では昨年7月、無作為に選ばれた約4700人の高校1年生が参加した。
各分野の得点は参加国すべての平均点が500点になるように換算する。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
日本は各分野で平均点が前回より低下。
読解力が前回8位から14位と大きく順位を下げ、数学的応用力は前回の1位から6位になった。
調査結果を受けて文部科学省は「我が国の学力は世界トップレベルとは言えない状況」との認識を国際調査で初めて示した。
<英語記事:日本の教育水準>
読解力は1位がフィンランドで543点。
2位が韓国、3位がカナダ。
日本は前回の522点から498点に下がった。
前回比24点減は前回に続いて参加した国の中では最悪だ。
[「読解力低下の要因」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
文科省は「日本は9位のオランダから24位のチェコまでが属する2位グループにいる」と分析、読解力向上を図るため、「読解力向上プログラム」を来夏までをめどに策定することを打ち出した。
数学的応用力は今回、重点的に調べた分野。
1位が香港で550点。
2位がフィンランド、3位が韓国。
日本は534点だったが、文科省は「1位香港との得点差は誤差の範囲内で、統計的には日本は1位グループに属している」と分析している。
《「数学での首位転落」について英会話》
数学ではテストに合わせてアンケートが実施された。
日本は「授業が楽しみだ」が26%、「内容に興味がある」が33%でOECDの平均を下回り、数学への低い関心が際立った。
[「数学離れ」を英会話のトピックとして]
日本の生徒が数学に強い苦手意識を感じていることも明らかになった。
科学的応用力はフィンランドに次ぎ、日本は前回と同じ2位(548点)。
<英語にて解説:科学的応用力>
今回から調査対象となった問題解決能力は1位が韓国(550点)で、日本は4位(547点)だった。
文科省はいずれも「日本は1位グループ」としている。
今回の調査で、日本は生徒間の学力格差が広がりつつあるなど気がかりな兆候も明らかになった。
《「生徒間の格差拡大の背景」に関して英会話/ディスカッション》
各分野で得点のばらつきが前回より拡大したが、特に読解力では、得点レベルの上位グループは前回並だったものの、下位グループは落ち込みが大きく、上位と下位が多く中位が少ないという二極化が顕著になっている。
文科相は7日の記者会見で、PISAの結果について、「日本の学力は低下傾向にあるとはっきり認識すべきだ」と強調した上で、全国学力テストの実施を念頭に、歯止めをかけるためには「競い合う教育をしないといけない」との考えを述べた。
[「全国学力テスト導入の是非」を英会話/ディベートのテーマとして]
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