ロシア大統領選挙が26日実施され、27日早朝までの開票で、プーチン大統領代行兼首相が当選を決めた。
《「ロシアの大統領選挙」について英語にて解説》
5月上旬に新生ロシアの第2代大統領に就任する。
任期は4年。ロシアの最高指導者が国民による投票で交代するのは旧ソ連時代を含めて初めてである。
中央選挙管理委員会の発表によると、開票率93%の段階で、プーチン氏の得票率は52.41%と第1回投票で当選に必要な過半数を確保した。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
対抗馬のジュガノフ共産党委員長は29.56%、穏健改革派野党「ヤブロコ」を率いるヤブリンスキー代表は5.82%となった。
プーチン氏が選挙公約に掲げた基本政策は、「法の独裁」の下での「強い国家」の復活だ。
蔓延する汚職や経済犯罪の摘発、平等な条件の下での経済活動を保証するための法整備、新興財閥勢力の政治的影響力の排除などを挙げている。
[「新興財閥の暗躍」を英会話のトピックとして]
昨年12月の下院選では政権与党「統一」が躍進、左派勢力を抑えて政権支持派が新下院の主導権を握った。
96年の前回の大統領選とは違い、決選投票を待たずに当選を決めたことで、プーチン氏はより強固な政権基盤を手にすることになった。
<英語記事:プーチン氏の政権基盤>
プーチン氏は、75年レニングラード大法学部卒業とともに旧ソ連国家保安委員会(KGB)に入局し、旧東独などで活動。
91年末のソ連崩壊でKGB退職後は、改革派のサプチャーク元サンクトペテルブルク市長の下で対外関係を担当、外資誘致に尽力した。
《「プーチン氏の2面性」について英会話/ディスカッション》
96年大統領府入り、98年からKGBの後進である連邦保安局の長官を務め、昨年8月に首相に就任した。
当時ほとんど無名だったプーチン氏がわずか半年で有力大統領候補に浮上した原動力は、チェチェン共和国への軍事侵攻で示した「強い指導者」のイメージだ。
<英会話:強い指導者を求める国民の願い>
昨秋にモスクワなどで発生した連続アパート爆破事件を受け、「テロリストは一人残らず殲滅する」と掃討作戦に踏み切った。
《「連続アパート爆破事件」に関して英語記事》
欧米諸国から激しい批判を受けながらもあくまでチェチェンの武装勢力に対する強硬策を貫き、テロ再発におびえた多くの国民の支持を獲得した。
昨年末、エリツェン前大統領の突然の辞任で、大統領代行兼首相となった。
前大統領が後継者に指名したプーチン氏が「プーチン現象」とも称された国民的人気を保っているうちに大統領選を繰り上げ実施できるようにするためと指摘されている。
〔英会話表現による言い換え〕
ロシアの次期大統領に当選したプーチン氏に対し、欧米諸国は同氏の掲げる「経済改革路線の継承」を支持する考えを相次いで表明した。
[「欧州とロシアの関係」を英語論説のテーマとして]
ただ、チェチェン紛争については、プーチン政権の強硬姿勢に強い懸念を抱いており、引き続き自制を促していく方針だ。
ロシア国民は47歳の若い指導者に国内変革への期待を託した。
新大統領は、圧倒的な国民の支持を背景に、ソ連崩壊以来続いたエリツェン時代の政治・経済の混乱に終止符を打ち、秩序と安定の回復を目指す。
<英会話/ディスカッション:エリツェン時代が招いた混乱>
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