25日、21世紀最初の国際博覧会となる愛知万博が名古屋東部の丘陵地帯を会場に開幕した。
日本国内で総合的な博覧会が開催されるのは1970年の大阪万博以来、35年ぶりのことだ。
<英語にて解説:万博の歴史>
正式名称は「2005年日本国際博覧会」、愛称は「愛・地球博」である。
開催期間は9月25日までの185日間で、会期中に約1500万人の入場が見込まれている。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
愛知での万博開催は地元にとって「17年越しの悲願」だ。
88年に名古屋が五輪誘致でソウルに敗れた後、愛知県は万博招致の意思を表明した。
《「名古屋の五輪誘致失敗」について英語記事》
愛知万博には日本を含む121カ国と4国際機関が参加する。
主会場となる長久手会場には、9つの企業パビリオンや、日本政府や愛知県、名古屋市などのパビリオンが集まるほか、世界各国と国際機関が地域別に「グローバルコモン」と呼ばれる6つのエリアに分かれて出展する。
瀬戸会場では環境や福祉をテーマにした200以上の市民参加のプロジェクトが展開されることになっている。
[「初の市民参加型万博」を英語論説のテーマとして]
長久手会場の「グローバルハウス」は、万博の目玉の一つ、シベリアの永久凍土から発掘したマンモスを展示する。
開幕初日は、開門直後から入場整理券を求める人が殺到した。
一方、ロボットショーが売り物の「トヨタグループ館」などの企業パビリオンは、最新技術を駆使した演出で来場者を楽しませる。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
会場への交通アクセスに初めて磁気浮上式リニアモーターカーが実用化された。
[「リニアモーターカーによるアクセス」を英会話のトピックとして]
18日から20日に行われた内覧会では、リニアモーターカーの走る東部丘陵線の乗換駅で最大1時間半の乗車待ちがあり、関係者を不安にさせた。
アジア初の万博となった大阪万博は、高度経済成長を追い風に「人類の進歩と調和」をテーマに開催され、万博史上最高の6400万人が足を運んだ。
<英語論説:大阪万博と高度成長期>
高度成長期が終わり、バブル崩壊を経た日本で開かれる今度の万博は、その時とは違ってかなり小規模だ。
目標来場者は大阪万博の4分の1、会場面積も約半分である。
テーマには「自然の叡智」が選ばれ、「環境」を正面から訴えるものになった。
[「環境万博の開催」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
「環境」をテーマに据えたことで地味な印象を与えることになったのは否めない。
万博協会は知名度不足に悩まされた。
《「愛知万博の知名度不足」について英会話》
昨年9月の世論調査では、万博の存在すら知らない人が44%にのぼった。
その後のPR活動の強化により「認知度は95%まで上がった」とはいうものの、依然として全国的にはいま一つ浸透していないようだ。
前売り入場券は24日までに目標を上回る870万枚が売れたが、その8割が東海地方に集中している。
1851年の第1回ロンドン博以来、万博は国家の経済や技術の力を誇示する舞台としての性格が強かった。
そして今、持続可能な発展が人類共通の大きな課題となっている時代に、「循環型社会」や「自然との共生」を掲げる万博が開催されることの意味は大きい。
<英会話/ディスカッション:現代における万博のあり方>
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