20日から21日にかけて、台風23号が大型のまま日本列島を横断した。
被害は20府県に及び、死者67人、行方不明者20人に上った。
《「今年上陸した台風」について英会話》
今年、日本に上陸した台風はこれで過去最多の10個になった。
台風の年間の上陸数は平年で2.6個だから、普段の4倍近い頻度である。
1951年以降これまでで最も多かったのは90年と93年の6個。
今年はまさに台風上陸ラッシュとなった。
<英語表現の工夫:台風上陸ラッシュ>
台風の発生自体が特別多かったわけではない。
《「台風の年間発生数の推移」に関して英語にて解説》
年間発生数は平年で26.7個だが、今年はこれまでに発生した24個に加え、年内にあと3、4個発生してもほぼ平年並みだ。
67年には39個も発生した。
台風が相次いで日本に襲来した理由として、気象庁は、6月から10月まで、台風が日本に接近しやすい太平洋高気圧の配置が続いたためと説明している。
〔英会話表現による言い換え〕
熱帯で発生した台風の移動経路は、太平洋高気圧の位置や強さ、北や西への張り出し具合に大きく影響される。
[「台風の進路と気圧配置」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
日本へ接近・上陸する場合には、太平洋高気圧の縁を回って北上するのが一般的だ。
今年の太平洋高気圧は、位置が例年より北にずれるとともに日本付近に張り出したため、日本に接近する台風が多くなった。
これは、熱帯での対流活動の活発化により、太平高気圧が強められたことが原因だという。
<英語論文:熱帯での対流活動の影響>
6月には、例年だと南シナ海方面に向かう台風が多いのに、平年の0.2個を大幅に上回る2個の上陸があった。
10月になると、台風は日本の南の海上を北東に進むことが多く、上陸数は平年で0.1個だが、今年はもう2個も来ている。
[「6月と10月の台風上陸」を英会話のトピックとして]
さらに現在、24番目の台風が太平洋の南海上を北西に進んでいる。
今年、日本に向かって北上してきた台風が、なかなか衰えないで強い勢力を保っていたことも大きな特徴だ。
〔英会話表現による言い換え〕
気象庁では、中心付近の最大風速が33メートル以上のものを「強い台風」と表現しているが、ほとんどが「強い」や「非常に強い」だった。
日本の南方海域の海面水温が高かったことが原因だ。
地球温暖化によって地球規模の気候パターンが変化し、台風の発生数や日本への接近・上陸数、台風の強さなどに変動をもたらす可能性はある。
《「温暖化と台風の関係」について英会話/ディスカッション》
しかし、現時点では、地球温暖化と台風の発生や強さの変化との関連について明確な結論は出ていない。
7月に新潟・福島豪雨や福井豪雨に見舞われたこともあり、今年の風水害の被害者は220人を超えた。
<英語記事:7月の豪雨被害状況>
内閣府によると、台風や集中豪雨などの風水害による死亡・不明が200人を超えたのは82年の524人以来である。
被害者のうち約6割が60歳以上の高齢者だった。
台風に備え避難所に向かっていた老夫婦が濁流に流されて死亡したケースもある。
すぐに動けないお年寄りには早めに避難勧告を出して避難を2段階にするなど、国は防災対策を根本的に見直す必要に迫られている。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
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