機密費流用疑惑で、警視庁は10日、元外務省要人外国訪問支援室長を逮捕した。
3回の首相外遊に際し経費を過大に請求し、官房機密費約4千2百万円をだまし取ったという詐欺容疑である。
<英会話:外務官僚の公金詐取>
元室長は在任中に機密費約9億8千8百万円を受け取っており、詐取額はさらに増える可能性がある。
調べによると、元室長は首相の外国訪問時に、随行員の宿泊費が「国家公務員等の旅費に関する法律(旅費法)」で定める額を上回った際に、差額として官邸から支払われる機密費を水増し請求したとされる。
《「逮捕容疑となった首相の外国訪問」に関して英語記事》
中には、国の迎賓館に宿泊したため、宿泊費は無料だったにもかかわらず、官邸に架空の宿泊差額を請求していたケースもある。
元室長は機密費の多くを自分名義の銀行口座に預金し、そこから引き出した金で自宅マンションや競走馬などを購入していた。
[「私的流用の実態」を英会話のトピックとして]
外務省は元室長が官邸から受け取った機密費の一部を私的に流用したとし、業務上横領で告発した。
<英語にて解説:業務上横領>
内偵捜査の過程で、悪質な水増しのケースが多数判明したことから、警視庁は「最初から官邸をだます明確な意思があった」と判断した。
機密費と自分の金を区別なく預けていた銀行口座を含め、元室長の口座は少なくとも8つあり、口座間で現金の出し入れをするなど、複雑な操作を繰り返していた。
〔英会話表現による言い換え〕
そのため、金の使途の特定が不可欠な横領では立証が困難だったのかもしれない。
告発時の業務上横領から詐欺に変わったことで、個人犯罪という側面が強まった。
[「横領から詐欺への変更」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
だまされた被害者は「国」ということになる。
組織ぐるみの要素が薄まったことで、外務省や官邸の責任がなおざりにされるのを危惧する声もある。
機密費(報償費)は、ほとんどが内閣官房と外務省に割り振られる予算で、名目上「国の仕事を円滑で効果的に遂行するため機動的に使う経費」とされる。
これまで使途の不透明さが批判されてきた。
《「機密費の不透明さ」に関して英語論説》
元室長の疑惑をきっかけに、機密費の実態が次々と明らかになった。
官房機密費については、国会対策費として使われたり、外遊する国会議員らにせんべつとして渡されたりしていた。
《「官房機密費の実態」について英会話》
外交機密費のでたらめな使い方も明るみになった。
外務省には情報収集名目の飲食費として局長級で年600万円といった「枠」を割り振る内規があり、機密費が余ったら高級ワインを買うという話まで飛び出した。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
また、国会質問では、外交機密費から毎年、20億円前後が官房機密費に「上納」される慣行も指摘された。
《「外交機密費の上納問題」に関して英語にて解説》
省庁間の予算転用を禁じた財政法違反の疑いが濃厚だ。
1月下旬に外務省が発表した内部調査結果には、政府・与党内で不十分との批判が相次ぎ、機密費の減額や使途の一部公開を求める声も出た。
<英会話/ディスカッション:機密費の減額・公開論>
その後一度封印された改革論が改めて強まっている。参院選をにらんだ選挙対策の側面もある。
今度こそ機密費改革が本当に進むのかを国民は注視している。
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