5日、すべての住民に11けたの番号(住民票コード)を付ける「住民基本台帳ネットワーク」が稼動した。
<英語記事:住基ネット稼動に向けての準備>
4自治体で、ネットワークに接続できない、システムが立ち上がらないなどのトラブルが起きたが、総務省は「全体の運用に支障はない」としている。
住基ネットは、市区町村、都道府県、地方自治情報センターを専用の回線でつなぎ、住民票コード・氏名・住所・性別・生年月日・変更履歴の個人情報を一元的に管理し、全国どこでも本人確認できるシステムだ。
《「全国規模の本人確認システム」について英会話》
国などの行政機関は法律で明示された93の事務で住基ネットを活用して本人確認を行うことができ、住民票の添付が不要になる。
第2次稼動が始まる来年8月から、希望者には住民基本台帳カードが発行され、どの市区町村でも住民票の交付を受けられるようになる。
住基カードがあれば、転出入の手続きが1度で済むほか、公的な身分証明書として利用することもできる。
[「住基カードの利便性」を英会話/ディスカッションのトピックとして]
各地方自治体が管理する住民基本台帳をネットワーク化し共有することで、行政事務の効率化や(窓口)手続きの簡素化が進むとされている。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
住基ネットの延長線上には、01年に政府が策定した「e−Japan戦略」がある。
《「e−Japan戦略の概要」に関して英語にて解説》
この中で政府は「5年以内に世界最先端のIT国家になることを目指す」と宣言し、重点政策として「電子情報を紙情報と同等に扱う行政」、すなわち電子政府の実現などを掲げている。
政府が強調するのは、住基ネットは電子政府の重要なインフラになるということだ。
<英会話/ディスカッション:電子政府の実現>
将来の電子政府構想において、インターネットを通して申請や届出を行う際の本人確認には、住基ネットが基盤になるとみられている。
個人情報保護をめぐる懸念などから、6自治体が5日からの参加を見送った。
[「一部自治体の不参加」を英会話/ディベートのテーマとして]
7月22日に福島県矢祭町が住基ネットからの離脱を表明したのが最初だ。
その後、東京都杉並区と国立市も相次いで不参加を決めた。
345万人の人口を抱える横浜市は当面、参加・不参加を市民一人ひとりの判断にゆだねる「市民選択制」をとる。
住基ネットの導入は99年に成立した改正住民基本台帳法で決まった。
同法の付則には「施行に当たっては、政府は個人情報の保護に万全を期するため、速やかに所要の措置を講ずる」との規定が盛り込まれ、当時の小渕首相は住基ネットの実施に当たっては、個人情報保護に関する法整備が前提と明言していた。
しかし、先の国会で政府が提出した個人情報保護法案は継続審議となった。
《「個人情報保護のための法整備の遅れ」について英語論説》
また、改正住基法案の可決の際、当時の国会は、「地域住民が制度の趣旨を十分理解できるよう徹底を図ること」という付帯決議をしている。
しかし、総務省にも自治体にも住民理解の徹底を図ろうとする姿勢が欠けていたことは明らかだ。
行政は説明責任を十分に果たし、国民の不安解消に努めなければならない。
〔英会話表現による言い換え〕
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