17日、球団合併問題に端を発した球界再編に反発する日本プロ野球選手会と日本プロ野球組織(NPB)の労使協議が行われたが、交渉は決裂し、選手会は70年に及ぶ日本プロ野球史上初のストライキ決行を発表した。
<英語にて解説:日本プロ野球選手会の歴史>
6月13日、プロ野球パ・リーグの近鉄とオリックスの合併交渉が進んでいることが表面化した。
この合併案に触発されて、ダイエーと他球団との合併も加速する可能性があるとの見方や、10球団による1リーグ制の構想も浮上した。
《「1リーグ制の構想」に関して英会話/ディベート》
21日には、12球団代表による実行委員会が開かれ、両球団の合併を大筋で了承した。
7月7日、パ・リーグでもう一組の合併協議が進行中であることがオーナー会議で明らかになった。
これによって、来季から10球団1リーグ制への移行が俄然、現実味を帯びることになった。
<英語表現の工夫:現実味を帯びる>
こうした動きに対し、セ・リーグの5球団が2リーグ制維持で合意をとりまとめたことから、球界再編の先行きは見えなくなった。
8月13日、1リーグ制への移行を主導してきた球団オーナーが、スカウト活動違反行為で引責辞任し、球界に衝撃を与えた。
《「球団オーナーの引責辞任」について英会話》
辞任の背景には、球界再編の動きの中で見せた強引な言動に世論の批判が高まり、球団のイメージ低下を招いたことへの危機感もあった。
実行委員会が近鉄とオリックスの合併を承認した9月6日、両球団の合併凍結を求めていた選手会がついにストライキ権の行使を決断した。
[「選手会のストライキ権行使」を英会話/ディベートのテーマとして]
8日には臨時オーナー会議が開かれ、来季はセ・リーグ6、パ・リーグ5の11球団による2リーグ制の維持が決まった。
結局、10球団1リーグ制移行は、もう1組の合併協議が破綻し見送られることになった。
10日、選手会とNPBは労使協議を行い、最終的に妥結には至らなかったが、継続協議などで暫定合意に達し、懸念された11日からのストライキはひとまず回避された。
選手会は、合併凍結についてNPB側から回答を保留されたが、新規球団参入については条件面での譲歩を引き出した。
《「球団の新規参入条件」に関して英語にて解説》
17日、午前11時に始まった労使協議は、当初の交渉期限だった午後5時を延長し、交渉はぎりぎりまで継続したが、妥協点を見出せなかった。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
決裂の最大要因は、選手会側が来季から新規球団の参入を認めるよう求めたのに対し、NPB側が確約できないと回答したことだ。
今回、球団合併問題から1リーグ制移行へと、球団削減による球界再編の流れが一気に進んだが、その間球団存続と12球団による2リーグ制の維持を願う選手会やファンは置き去りにされたまま、経営優先の論理ばかりが先行した。
〔英会話表現による言い換え〕
プロ野球も現状に甘んじていられる時代ではなくなってきている。
NPBは、閉鎖的体質を改めて、ともに野球文化を支える選手やファンの声にも耳を傾け、プロ野球をもっと魅力的なものにするにはどうすべきか、球界全体の改革に真剣に取り組むときだ。
[「NPBの体質改善」を英会話/ディスカッションのトピックとして]
|