北朝鮮が5日午前3時30分ごろから8時20分ごろにかけて計6発の弾道ミサイルを発射した。
《「北朝鮮のミサイル問題」について英会話》
すべて日本沿岸から数百キロ離れた日本海に落下した。
日本政府は北朝鮮がミサイルの発射準備を進めているとの兆候を事前に把握。
自衛隊と在日米軍が6月下旬の日米首脳会談の直前から警戒を強め、イージス艦や偵察機を日本海周辺に配置して情報収集にあたっていた。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
今月に入ってからはミサイル発射実験場などでの不審な動きを察知した。
北朝鮮は旧ソ連製の短距離ミサイル「スカッド」(射程300〜500キロ)を土台に80年代から弾道ミサイル開発を本格化し、長射程化を進めてきた。
90年代に入ると日本全土を射程に収める「ノドン」(同約1300キロ)のような中距離ミサイルが登場。
さらに、「テポドン1号」(同1500キロ以上)の技術的成果をもとに、米国本土の一部を射程に収める「テポドン2号」(同3500〜6000キロ)の開発を急いできた。
<英語記事:北朝鮮の弾道ミサイル開発>
今回の北朝鮮によるミサイル発射は、複数のミサイルを連続発射するという国際社会の意表をつく形となった。
[「北朝鮮の真意」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
3発目のテポドン2号の実験が今回の発射の目的とみられているが、実質的な飛行時間は40秒で打ち上げは途中で失敗した。
その他はスカッドやノドンなど既に配備済みの弾道ミサイルだった。
北朝鮮はこれまでも、93年5月にノドンを日本海に向けて試射、これは能登半島沖に着弾。
98年8月にはテポドン1号を発射し、三陸沖の太平洋に落下した。
《「北朝鮮のミサイルを巡る主な動き」に関して英語にて解説》
日本政府は北朝鮮に対し厳重に抗議するとともに、北朝鮮の貨客船「万景峰号」の半年間の入港禁止をはじめ、北朝鮮当局職員の入国や航空チャーター便の日本乗り入れ禁止など9項目の制裁措置を異例の速さで決定した。
万景峰号の入港禁止は特定船舶入港禁止法に基づくもので、同法の適用は今回が初めて。
送金・貿易制限などの追加措置についても検討する。
[「日本の制裁措置の効果」を英会話のトピックとして]
米政府はブッシュ大統領が「挑発的行為」と強く非難、国連安全保障理事会を舞台に国際的な圧力を強めていく方針だ。
《「ブッシュ政権の北朝鮮戦略」に関して英会話/ディスカッション》
特に、アラスカなど一部米本土を射程に入れる可能性があるテポドン2号の発射を深刻に受け止めている。
自制を求める国際社会の声を無視する形でミサイル発射を強行した北朝鮮の意図については、緊張感を高め、強硬姿勢を貫く日米に揺さぶりをかける得意の瀬戸際戦術ではあるが、今回は危険水域に踏み込んだとの見方が強い。
<英語表現の工夫:危険水域に踏み込む>
一方、軍部が暴走した可能性も否定できないとの指摘もある。
国連安保理は日米両政府の要請を受け、緊急の非公式会合を開く。
北朝鮮が98年にテポドン1号を発射した際には、中国が安保理決議に反対したため、安保理は議長声明より重みのない報道声明しか出せなかった。
今回、日米両国は議長声明と違って拘束力のある非難決議の採択を目指すとみられる。
《「安保理の対応:報道声明、議長声明、決議」について英語にて解説》
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