24日、チェコのプラハで開かれた国際天文学連合(IAU)総会において、新たに太陽系の惑星の定義が採択された。
その結果、冥王星を惑星から除外し、太陽系の惑星を9個から8個とすることになった。
[「冥王星」を英会話のトピックとして]
総会で採択された定義によると、惑星とは「(1)太陽を周回する(2)十分大きな質量を持つので、自己重力によって球状をしている(3)その軌道近くに他の天体がない」の3つの条件を満たしている天体とされた。
《「採択された惑星の定義」に関して英会話/ディベート》
その結果、冥王星はその軌道周辺に同程度の大きさの天体が存在することから、(3)の定義に該当せず、惑星のカテゴリーから外れることになった。
新たな解釈では、海王星軌道の外側を周回する天体(太陽系外縁天体)の代表と位置づけられた。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
冥王星は1915年までに、アメリカの天文学者パーシバル・ローエルによってその存在が予測されていたが、1930年、彼の遺志を継いで新しい惑星の探索を続けていたクライド・トンボーによって発見された。
《「太陽系惑星発見の歴史」について英語にて解説》
当初冥王星は大きさが地球程度と推定され、太陽系第9惑星とされた。
しかし、1978年に衛星のカロンが発見されたことなどにより、冥王星が惑星としてはあまりに小さいことがわかってきた。
また、他の惑星とは異なって、冥王星の軌道が細長い楕円形で、黄道面に対して大きく傾いていることからも、多くの天文学者が「冥王星は惑星とすべきではない」と考えるようになった。
[「冥王星の特徴」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
観測技術の飛躍的発展により、1990年以降になると、冥王星以外の太陽系外縁天体が続々と発見され始めた。
中でも05年に確認されたエリスは冥王星よりも大きく、アメリカ航空宇宙局(NASA)が第10惑星を発見と発表したほどであった。
<英語記事:エリスの発見>
こうした状況下、惑星とは何かを整理し直す必要に迫られ、IAUは惑星定義委員会を新たに設置して、惑星の定義の検討を始めることになった。
16日に公表されたIAUの原案は、火星と木星の間で見つかった最大の小惑星セレスや冥王星の衛星カロン、それに太陽系外縁天体のエリスも含めて、太陽系惑星の数を12個に増やすとした。
《「IAUの原案」について英会話/ディスカッシ》
この原案は、学者からの反対意見が多かったため、IAUは冥王星を除外する修正案を提出することになった。
冥王星が惑星から「降格」したことは、これまで常識とされてきたことが変わることへの戸惑いを一般の人々に与えたかもしれない。
〔英会話表現による言い換え〕
しかし、惑星の概念をどう整理するのが合理的なのか、いろいろな角度から徹底的に議論した科学者たちに敬意を表したい。
今年1月、NASAは人類初の冥王星探査機ニュー・ホライズンズを打ち上げた。
予定では15年7月に冥王星に最接近し、同時に衛星カロンを観測することになっている。
<英語論説:冥王星の探査>
その後は、他の太陽系外縁天体の探査を行うことが計画されている。
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