6月30日、日本と韓国による史上初の共同開催となったサッカーのワールドカップ(W杯)が、ブラジル代表チームの優勝で幕を閉じた。
<英会話:ブラジル代表チームの強さ>
欧州や南米ではオリンピックをも凌ぐと言われる世界最大のスポーツの祭典であるサッカーのW杯が、アジアで開かれたのも初めてのことだった。
大会が開幕すると、テレビは軒並み高視聴率を記録し、W杯は国民的な関心事となった。
大会前の心配は杞憂に終わり、日本と韓国が両国そろって決勝トーナメント進出(日本はベスト16、韓国は4位)という歴史的快挙を成し遂げた。
〔英会話表現による言い換え〕
前回初出場したフランス大会では1勝も挙げられなかった日本代表が、世界の強豪を相手に善戦した。
その理由として多くの関係者が挙げるのは、イタリアやオランダ、イギリスなど海外のプロチームで活躍する選手が増えたことである。
《「日本人選手の海外チームでの活躍」に関して英語記事》
彼らが代表チームに合流し、日本の躍進の原動力となった。
日本代表を率いたトルシエ監督のチーム作りも一因だった。
[「トルシエ監督のチーム作り」を英会話/ディベートのテーマとして]
トルシエ監督は、選手や日本サッカー協会と衝突を繰り返しながらも、さまざまな工夫を凝らしてチームに闘争心を植え付けた。
日本サッカー協会の潤沢な資金力も大きかった。
《「日本サッカー協会の資金力」について英語論説》
1993年のJリーグ発足以後、サッカー人気の着実な上昇とともに、日本代表のブランド力が増し、日本協会はスポンサー料やテレビ放映権料を安定して確保できるようになった。
日本代表の強化には巨額の資金が投入されている。
この1ヶ月間、多くの日本人が老若男女を問わず、日本チームの試合はもちろん、強豪国を中心に他国同士の試合にも釘づけになって一喜一憂し、街中では見知らぬ者同士が集まって応援する風景が見られるなど、国民としての一体感を味わったことだろう。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
バブル崩壊後の経済低迷が続く中、日本代表の躍進ぶりに日本人としての誇りを覚えた人もいたにちがいない。
今回の共催が、複雑な歴史を抱え「近くて遠い国」と言われる日本と韓国が、さらに一歩歩み寄る契機になったと思いたい。
<英語表現の工夫:近くて遠い国>
日韓双方のサポーターが互いに相手を応援しあう光景を目にしたことも、日韓関係の新たな時代の到来を期待させるのに十分であった。
大会会場を提供した全国10の都市には巨費を投じて建設されたスタジアムが残ったが、維持費の赤字総額は少なくとも年間25億円に上るとも言われている。
また、キャンプ地の誘致で全国に立派な芝生のピッチができている。
《「会場都市やキャンプ地の今後の課題」について英会話》
こうした施設をいかに有効に活用していくか、知恵を絞らなければならない。
自国でのW杯開催によって日本人は初めて、世界のサッカー文化を目の当たりにし、肌で感じることになった。
競技人口からもわかるように、若い世代の間でサッカー文化の芽は確実に育ってきている。
どうやって日本にもサッカー文化を根付かせていくのかが、今後の重要な課題である。
[「日本におけるサッカー文化の定着」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
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