5日投票された米国の中間選挙は6日午前までの開票の結果、与党・共和党が下院の過半数を維持しただけでなく、上院でも民主党から多数派を奪回し、勝利を収めた。
《「中間選挙」について英語にて解説》
米東部時間の6日午前11時時点で、上院の当選確実は共和党22、民主党11。
共和党は非改選分と合わせて過半数の51議席を確保した。
下院では共和党226に対して、民主党は204となった。共和党は改選前の223議席にさらに上乗せした。
<英語記事:米議会の両党の議席数の変遷>
ホワイトハウスのフライシャー大統領報道官は大勢が判明した6日未明「ブッシュ大統領と共和党は歴史を作った」と事実上の勝利宣言をした。
中間選挙で政権与党が上下両院とも議席を増やしたのは、1934年にF・ルーズベルト大統領率いる民主党が勝利して以来68年ぶりのことで、共和党では初めての快挙だ。
[「中間選挙のジンクス」を英会話のトピックとして]
共和党の歴史的勝利には、上院選の激戦区で民主党候補がほぼ全滅したことが大きく影響した。
惨敗の原因について民主党は、テロとの戦いを通じて「危機の時代の指導者」としての地位を確立したブッシュ大統領の高い人気が、僅差の戦いで共和党の候補者を当選ラインに押し上げたとみているようだ。
《「ブッシュ大統領の高支持率」に関して英会話/ディスカッション》
ミネソタ州では、民主党が急きょ擁立したモンデール元副大統領(元駐日大使)を共和党候補が破った。
議会の対イラク武力行使容認決議に信念に基づき反対を貫いたウェルストン議員が10月25日、選挙運動中に飛行機事故死。
後継候補として遺志を継いだモンデール氏は激戦を繰り広げたが、小差で及ばなかった。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
一方、州知事選での獲得数は共和党20、民主党11となった。
<英語論説:中間選挙と知事選>
2倍の改選ポストを抱えた上に、地方財政のひっ迫で、現職の多い共和党は不利とみられていたが、ここでも共和党は予想外の健闘を見せた。
フロリダ州の知事選はブッシュ大統領の弟ジェブ氏が再選を決めた。
大統領選で選挙人27人を抱える同州の今回の知事選は、04年の大統領選の行方を占う前哨戦でもあった。
《「00年の大統領選での大混乱」について英会話》
大統領は今年だけでも7回、ジェブ氏を応援するためにフロリダ州に足を運んでいる。
ニューヨークでは共和党現職のパタキ知事が3選を果たした。
過去の実績に加え、テロ被害の「復興の先導役」を務めたことが高く評価され、民主党候補に大差をつけた。
〔英会話表現による言い換え〕
女性候補同士の対決となったハワイでは、民主党候補で初の日系女性知事を目指したメイジー・ヒロノ同州副知事が接戦の末に共和党候補に敗れた。
大統領はすでに選挙前に、上下両院からイラクへの武力行使の容認決議を圧倒的多数で勝ち得ていた。
それでも共和党が両院とも過半数を押えたことはブッシュ政権の大きな追い風になることは間違いない。
国内の政治基盤が強固になることから、これまで以上にイラクに対する外交攻勢を強めるものとみられる。
[「今後のブッシュ政権の外交攻勢」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
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