12日深夜、インドネシアの観光地バリ島で相次いで爆発があり、多数の外国人を含む180人以上が死亡、日本人を含む300人以上が負傷した。
[「世界的な観光地でのテロ」を英会話のトピックとして]
外国人を標的とした無差別テロとの疑いが濃厚だ。
最も大きい爆発は、同島南部の繁華街にある外国人専用ディスコの近くで起きた。
《「テロの狙い」に関して英会話》
満員だったディスコは大破して炎上した。犠牲者の7割以上が外国人で、その大半がオーストラリア人だった。
英国やフランスなど欧州からの観光客もいた。
この爆発の直後、同島にある米名誉領事館の近くの広場で爆発が起きたが、死傷者はなかった。
12日夕にはスラウェシ島にあるフィリピン領事館付近でも爆発が起きていた。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
インドネシアのマトリ国防相は14日、今回の爆破事件について国際テロ組織アルカイダの関与を強く示唆した。
爆発の規模が大きいことや、組織的な軍事訓練や入念な準備が必要なことから、国内のイスラム過激派による単独犯行と見る向きは少ないようだ。
《「インドネシア国内のイスラム過激派」について英語にて解説》
今年の夏、アルカイダの有力メンバーがインドネシアで逮捕され、その証言をもとに、米国、マレーシア、シンガポールの各政府はインドネシア政府に対しテロリスト対策の強化を要請していた。
<英会話/ディスカッション:アルカイダの東南アジア進出>
今月に入ってからはアルカイダの関与が疑われるテロ事件が相次いで起きている。
《「アルカイダ関与のテロ事件」に関して英語記事》
6日にイエメン沖を航行中のフランスの石油タンカーが、小型船による爆弾攻撃を受け爆発を起こした。
8日にはクウェートで軍事演習中の米海兵隊員2人が銃撃を受け死傷した。
米同時多発テロから1年。
この間に組織再建を進めてきたアルカイダが新たな活動に乗り出した恐れがある。
一方、オーストラリアのダウナー外相は、アルカイダとの関係が深いとみられるイスラム過激派集団「ジェマー・イスラミア(イスラム共同体)」による犯行の可能性を指摘している。
同組織はインドネシアを本拠とし、東南アジア一帯にまたがる「イスラム国家」の建設を目指して活動しているテロ組織である。
<英語にて解説:ジェマー・イスラミアの活動>
昨年9月の米同時テロ以降、ジェマー・イスラミアは各国治安当局の監視対象になっており、マレーシアやシンガポール、フィリピンでは、米関連施設へのテロを計画した疑いで同組織のメンバーが多数逮捕されてきた。
[「米同時テロ以降の世界情勢」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
これまでインドネシア政府は、国内のイスラム勢力への配慮から、過激派の取り締まりに消極的だった。
ジェマー・イスラミアについても、米国や周辺諸国が同組織の摘発を求めてきたが、「国内にテロ組織は存在しない」との立場を貫いてきた。
《「インドネシア政府のイスラム過激派への対応」に関して英語論説》
今回の爆弾テロに対してメガワティ大統領は「野蛮で非人道的な暴力」と強く非難し、今後は米国など各国の捜査当局と連携して事件の全容解明に全力を挙げる姿勢を示している。
〔英会話表現による言い換え〕
捜査の進展を期待するとともに、テロリストに対する徹底的な取り締まりを求めたい。
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