26日午前8時ごろ、インドネシアのスマトラ島沖で大地震が発生した。
犠牲者の数は日を追うごとに増え続けている。
地震とそれに伴う津波による被害の全容はまだ把握できていないが、近年最悪の自然災害になることは確実だ。
[「地震に伴う津波」を英会話のトピックとして]
地震の規模を示すマグニチュードは9.0で、この100年間では4番目に大きいものだ。
地震のエネルギーは阪神淡路大震災の約1400倍に相当する。
《「地震のエネルギーとマグニチュードの関係」について英語にて解説》
震源となった地域はインド・オーストラリアプレートとユーラシアプレートがぶつかり合う境界に位置し、ここでは過去にも大きな地震が起きている。
今回の地震では、南北千キロメートル以上にもわたる広大な海底が隆起と沈降をしたことで海水が上下に変動し、巨大な津波を引き起こしたとみられる。
<英語にて解説:津波発生のメカニズム>
断層が南北に長かったため、東西方向へ津波が押し寄せたという。
津波は、震源に近い国だけでなく、遠く離れたスリランカ、インド、モルディブ、さらにアフリカの東海岸にまで達した。
タイのプーケットなど各国のリゾート地では、年末の休暇を楽しんでいた外国人観光客も津波にのみ込まれ行方不明になった。
〔英会話用の口語文体で言い換え〕
日本人の犠牲者も出た。
被災地からの報道によると、いずれの国でも、巨大地震発生の情報を伝え、津波警戒警報を出して避難を呼びかけていた形跡がない。
地震発生から津波襲来まで約2〜3時間もかかったインドやスリランカなどでも住民の組織的な避難は行われていなかった。
《「津波に対する無警戒ぶり」について英会話/ディスカッション》
環太平洋諸国は、1960年のチリ地震での津波被害を教訓にして、関係国に津波情報を伝える国際的な警報システムを整備しているが、今回大きな被害を出した環インド洋諸国には、そうしたネットワークがなかった。
<英語記事:チリ地震での津波被害>
この地域で津波対策が遅れた理由としては、津波に対する危機意識の希薄さがある。
サイクロンによる豪雨災害には敏感だったが、津波には無警戒だった。
貧困も防災対策が進まない要因の一つだ。
いずれの国も財政事情は苦しく、いつ来るかわからない地震に備えるだけの余裕がない。
アジアの途上国では衣食住の充足が優先され、防災システム作りは後手に回っているのが現状である。
《「後手に回る」について英語表現の工夫》
日本を含む国際社会が救援活動に乗り出している。
国連によれば、必要な資金は数百億ドルにも達する見込みで、史上最大規模になりそうだ。
〔英会話表現による言い換え〕
日本政府はすでに、スリランカ、タイ、モルディブの3カ国に向けて救助チームと医療チームからなる国際緊急救助隊を派遣した。
現地で最も懸念されていることの一つが衛生状態の悪化だ。
押し寄せた海水によって井戸水などが汚染されている可能性が高く、汚れた水を通してコレラや腸チフス、赤痢などの感染症が広がる恐れがある。
世界保健機関(WHO)も感染症の蔓延を警戒して調査に乗り出した。
[「感染症蔓延の危険性」を英会話/ディスカッションのテーマとして]
清潔な水や食料の確保といった衛生面での対策を急がねばならない。
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