Speaking Sectionの学習法
TOEFL受験の準備に当たっては多くの人がTOEFLに特化した問題集を使用することと思います。 ここでは、問題集を活用した基礎作りや実践練習の方法を紹介しています。
⇒TOEFLの勉強に日本語を利用することについて
基礎作り
サンプル問題の研究
スピーキングのテストは、リーディングやリスニングに比べ、多くの受験者にとってあまり馴染みのないものです。したがって、できるだけ早く本試験と同じレベルの問題を体験しておく必要があります。
お勧めしたいのが、TOEFLの制作元であるETSが提供している無料のサンプル問題(音声付き)です。TOEFL公式サイトの下記のページからダウンロードできます。
テストの解答として、どのようなスピーキングが高い評価を受けるのかを解答例で確認しておきましょう。
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これまでにスピーキングのテストをほとんど受けたことがない人は、スピーキング用問題集の解答例を模範英文としてインプットすることから始めるのが現実的です。
作業手順 1. 付属の英文スクリプトを見て意味を確認する。 使われている単語や表現、構文などをチェックし、必要があれば日本語訳を参照しましょう。 また、話の組み立て方についての解説は大いに役に立つはずです。熟読してください。
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2. 付属のCDを聞き、それを真似て音読したり、シャドウイングを繰り返し行う。 英語が口からスムーズに出るようにするためには、自分の口を使った練習をするしかありません。英語を発する練習として、音読とシャドウイングを習慣化しましょう。
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基礎作りの段階では、問題を解くことよりも模範英文を100%吸収することを目指しましょう。
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シャドウイング
シャドウイングは英語力の強化に多くの効果をもつとされている練習法です。 やり方自体は簡単で、英語を聞きながら、聞こえた英語を少し遅れてくり返し、流れてくる英語についていく作業です。 重要なのは、意味を理解した英文を覚えてしまうくらい何十回、何百回とシャドウイングの練習を行うことです。
初めは英語についていくだけで精一杯かもしれませんが、慣れてきたら、文の構造や意味を意識しながらシャドウイングするようにします。 最終的には、自分が話しているつもりでシャドウイングできるようになることを目指しましょう。 余裕がある人は、シャドウイングに加えて、1文を聞き終えてからその文を再現する練習を行うと一層効果的です。
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文法・構文の運用力の向上
いわゆる「文法・語法問題」であるStructure Sectionが廃止になっても、文法や構文の知識と運用力が4つの技能の土台として欠かせないことには変わりありません。
ただし、TOEFL® テストが測定するのは、英語についてどれだけ知っているかということではなく、英語をどれだけ使えるかということです。文法も構文もその運用力が求められているのです。特にスピーキングにおいてはそれが当てはまります。
作業手順 1. 高校レベルの文法・構文の参考書を用意し、一通り読んで内容を理解する。 これまで文法・構文の学習を十分にしてきた人は、各項目についてきちんと理解できているかどうかを確認してください。
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2. 参考書に載っている例文を使って「日本語⇒英語」の練習を口頭で行う。 瞬時に出来るようになるまで繰り返し練習しましょう。
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発音とイントネーションの向上
スピーキングの評価基準である「言葉の使い方」と「話の展開の仕方」がどんなに優れていても、「話し方」がひどければ高い評価は得られません。話し方の中でも、発音とイントネーションが気になる人も多いのではないでしょうか。
一般的に、正しい発音とイントネーションを身につけることは独学では難しいと言われています。ただし、敢えて言えば、この両者のうち独学でも取り組みやすいのはイントネーションです。イントネーションの矯正は独学でもある程度可能だからです。
◇イントネーションの矯正方法 まず、問題集付属の英文スクリプトを見て、各単語のアクセントを辞書でチェックします。 次に、CDを繰り返し聞いて正しいイントネーションを確認します。 最後に、それを真似て音読したり、イントネーションを強く意識しながらシャドウイングを行います。
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一方、独学で発音の向上を図ることが難しいことは確かですが、参考書で音声現象の法則を学ぶことは非常に有効です。興味のある人は、是非挑戦してみてください。
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実践練習
問題集に本格的に取り組む段階になったら、本番と同じ条件で問題演習を行いながら、以下の練習を追加しましょう。問題集による演習を補うものと考えてください。いずれの場合も自分のパフォーマンスを録音して自己評価するようにします。その際のチェックポイントは次の通りです。
- 話し方がはっきりしているかどうか - 話すスピードが速すぎたり遅すぎたりしていないか - 話の間が長すぎたり多すぎたりしていないか - 文法上のミスをしていないかどうか - 単語の使い方が正しいかどうか - 話の構成が明確で適切かどうか - 時間を有効に使っているかどうか これは、肝心の要点に触れずに、それとは直接関係がない余計なことを話すのに多くの時間を費やしていないかどうかということです。
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さらに、録音した自分のスピーチを文章に書き起こしてみると、自分の弱点や文法上のミスなどが一層明確になります。
Independent task(独立型課題)対策
問題集のほかに、下記のような学習サイトに掲載されているWriting Sectionのためのトピックリストを利用することもできます。
このリストの中から、iBTのSpeaking SectionのIndependent task(独立型課題)に傾向が合うものを選び、本試験と同じ準備時間15秒、解答時間45秒という時間設定で練習します。
録音→チェック→修正を繰り返しながら自分で納得のいくスピーチに仕上げましょう。
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スピーキングのためのメモ取り練習
Speaking Sectionでは解答する前に15〜30秒の準備時間があるので、この間にメモを取ることができます。 この場合のメモ取りは、時間が極めて短いので、話す材料を書き出して順番を考えるというごく簡単なものにならざるを得ません。 しかし、たとえどんなに簡単な作業であっても、効果的に行うにはそれなりの練習が必要です。 スピーキングの練習をする際には、15〜30秒の準備時間をとってメモ取りの練習をすることも忘れないようにしましょう。
<注>話そうとしていることを一字一句書き留めるようなことはやめましょう。メモの読み上げは採点官に気づかれて低く評価されてしまいます。
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Integrated task(統合型課題)対策
<リーディング+スピーキング>練習
教材には、リーディング用問題集の英文、及び下記サイトの記事から長さが100語程度のものを選んで使用します。
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<リスニング+スピーキング>練習
教材には、リスニング用問題集の講義形式問題、及び上記サイトの記事の英文音声から、長さが2分以下で英文スクリプトがあるものを選んで使用します。
作業手順 1. 英文音声をメモを取りながら聞く。
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2. メモをもとに口頭で内容をまとめる。 解答時間の目安は45〜50秒。 テーマはもちろん、具体例のような詳細についても要領よく説明するようにします。
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3. 英文スクリプトを見て内容を確認する。
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4. 上記のチェックポイントを参考に録音したスピーチを自己評価する。 テーマを支える重要なポイントや具体的な説明が抜け落ちていないかどうかにも注意してチェックしましょう。
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Independent task(独立型課題)の解答のコツ
解答に独創性は求められていません。自分の考えである必要はなく、一般的に言われていることでも構わないという人もいるくらいです。独創性よりも問題の要求を満たすこと、つまり、解答に理由とその具体例が伴っていることの方が重要です。たとえそれが自分の考えであったとしても、理由を説明しにくいことや具体例を挙げにくいことは避けたほうが無難です。
次に、ピントのぼけたスピーチにならないように注意しましょう。問題文を読んで何を話すことが求められているのかを素早くつかんだら、余計な詳細は詰め込まないで話すべきポイントに焦点を絞って話すことです。キーワードを繰り返すことは話に一貫性を持たせて、散漫な印象を与えないようにする上で効果的です。
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